眼鏡

 喫茶ロイドのウエイターの青年、太一。ただの店員と常連客という関係にしては仲が良すぎるのではないか。からかうような口調で太一と話す佐伯の様子が御堂は気に入らなかった。
 御堂はアイスコーヒーをストローで混ぜながら隣に座っている佐伯から目をそらす。
「やっぱマジねぇーわ。その眼鏡……克哉さんには似合わねぇ……」
 太一が声を落として甘えたように言う。
「外そうか?」
「えっ、マジで!?いいの!?」
「ああ、眼鏡くらいいくらでも……」
 佐伯の長い指が眼鏡の弦に架かるのを御堂は横目で見た。
 この青年は眼鏡をかけていない佐伯の顔が好みなのか。……佐伯は青年の望みを叶えて眼鏡を外すのか……
「わ……私は君の眼鏡が好きだ!」
 思わず、そして思ったよりも大きな声がでてしまい御堂はかっと赤くなった。

初めてのワンライ。そして初めてのSSです。
普段、文章をまともに書いてないのでめちゃくちゃ時間がかかったっていうか、1時間かけてこの短さ……orz
脳内ではもう少し太一と佐伯のやり取りがあって太一の挑発的な態度に御堂さんが反発して佐伯がニヤニヤしながら宥める……くらいまで進めていたのですが、出力が全く間に合いませんでした。